絶頂野郎の活動報告


まるち杯西日本シリーズ開幕戦
絶頂:★★★☆☆
日時:2003.03.09
場所:猪名川



『タミモン』と言うクラブがある。確認を取ったわけではないが『タミヤに集うモンキー乗り』と言う事か。
主な活動として、気象庁が自信満々で発表した降水確率レッドゾーンの日にツーリングに出かけ・・・
国道を快調に飛ばしつつチューニングマシン特有の振動を利用して買ったばかりの部品をばら撒き・・・
目的地に着く前にやっぱり雨に降られ、剥き出しのキャブはセッティングをはずしてエンジンストールと共にライダーも沈黙。
この状況から現実逃避に走るや否や改造熱に我を忘れ、悪魔に魅入られた改悪はまたしてもエンジンブローで3倍返しの恥辱プレイ。
タミモンの実態は『タミヤに集う変態悶絶マゾ集団』かも知れない。。。と男爵が確信してるのは彼らには内緒だ。

そのタミモン、レーシングマシンを所有する。昨年のタミヤ杯で鮮烈デビューをするはずが決勝直前にエンジントラブル。嗚呼タミモン・・・
初めて乗ったモンキーにMっ気を覚えながら新年を迎えた男爵。アノ快感をもう一度と『新生タミモン号』を召喚したのである。
さて、マシンはあれど戦う舞台はドコだ?

失恋の勢いで人知れず猪名川開催のまるち杯にエントリーしたサトル。狙いは8月の全国大会でまずはビギナークラスで小手調べとか。
まるち杯ってのは西日本大会と東日本大会がシリーズ戦であるらしいが、全国のツワモノを集めた全国大会ってのが8月の猪名川で開催なのだそう。
クラスは豊富で4MINIもあるようだ。全国大会・・・全国・・・全国制覇!?すっ凄いじゃないか!!ここで勝てば全国区のチャンピオンである。
ついに見つけたタミモンの晴れ舞台。タミモンの名を全国に轟かせる時がきたのだ!!夢をのせて羽ばたけタミモン!

さぁ、そうとなれば猪名川で開催されるまるち杯にエントリーしなければ。
開催はいつだ?えーーーーと、3月の9日。エントリー期限は・・・・2月末。って今日じゃねーか!!急げ。
おっと、マシンの準備はどうだ?とりあえずレーシング部門に報告しておかねば・・・・フムフム。ってまだ出来てねー!!
ん?ナニナニ・・・でも・・・間に合う?出場OK!?やったねー!シェイクダウンはレース前日だ!

・・・それでいいのか?!(笑)


3/7〜猪名川へ向けて・・・

さて、猪名川はドコにあるのか?漠然と関西圏だと認識していたのだが・・・兵庫県のようだ。
正月のTIサーキットも遠く感じたが、さらに隣県・・・それも大阪府との県境間際である。ざっと距離を見積もって300数十キロ。
う〜ん、通い慣れた西へ300キロならソレほど遠くも感じないのだが。地図を見ながらの新境地である。
ピカピカに仕上げられたタミモン号をタミヤで受け取り9時過ぎに出発!!
東広島〜三原〜福山と抜けて一気に岡山県に入る。ここで給油と洗車休憩、セルフのスタンドとハイルーフでも利用可能な洗車機があってお気に入りだ。
前回はこの辺りですっかりTIに着いた気になってたのだが、TIにさえ半分の工程だったりするのだ。猪名川までは1/3か・・・
バイパスが整備された岡山県を一気に東へ。魅力的なドライブインが点在するが腹ごしらえは眠気を誘発してしまう。ここは我慢だ。
んが、備前の手前に100円うどんがあったりする。これは次回調査せねば。
備前を抜けるとイヨイヨ兵庫県入りだ。この先は姫路や神戸と言った大都市、まったく土地感がないので高速を利用してスルーの予定。東の空が白んでるのは街の明かりか。
コンビニに飛び込んで最寄のインターを調査・・・龍野西〜西宮北ってとこか。
西宮北から北上すれば三田市。途中に午前3時まで営業の鹿の子温泉があるらしいのだが、西宮北に着く頃は既に3時を回っていた。うーん残念。
三田から一山越えると猪名川町に到着である。道の駅前のコンビニで大量に缶ビールを調達。雨が降ってるが夜明けには止むのだろうか・・・
あともう少しで猪名川サーキットだと言うのに雨足は強くなる一方。ヘッドライトに大粒の雨が映る。あまりにもデカイ。それに横殴り。
県道から左にそれ、トランポの行列を発見。ついに猪名川サーキット到着である。トランポを最後尾に止めやっと気付く。横殴りのソレは大粒の雪であった(寒)

ありえんじゃろ〜!!

午前四時半、サトルと共に諦めの乾杯。トランポの行列・・・予期せぬ吹雪。ピットが確保できないとエライ事になりそうだ。
この状況を前に一向に酔わないが空き缶だけは増えていく。と、夜が明けないウチからトランポの列を交わして行く一台の乗用車・・・さては?
サトルを外に立たせ行く末を見守る・・・ゲートを開けてサーキット内に入って行ったように見える。先頭付近のトランポが続いたか?
んが、数台後に並ぶトランポはまだ眠りの中か・・・チャーンス!!後方グリッドから鬼のロケットスタート!先頭付近に居たカドチンと北川を抜き去ってピット確保成功!
いやーなかなか見事なスタートだった、ロケットとは言えヘッドライトを消しつつエンジン音まで抑えたステルス走法はセコさ満点だった。
意気揚揚とビールが進むが・・・しまった。既に残り1本となった缶ビール。練習後のお楽しみに取って置かねば。周りが慌しくなくころ御就寝。

3/8〜前日練習
ふと目が覚める。どれくらい寝てただろうか。既に夜は明け練習走行が始まっててもおかしくないハズだが・・・!?
カーテンを開け、フロントガラスの向こうに見えた景色は・・・横殴りの雪と寒さに震える人々。

うそや〜ん!!

全然雪やまないじゃん。ここどこ!?もー知らん。『プシュ!ゴクゴクゴク・・・ぷはぁ〜オヤスミ』・・・・ぐぅ。

既に昼になったか?走行しているバイクの音で目覚める。って事はやんだのか!?・・・・降ってますが(雪)
『ビーン、バビ〜ン、カシャーン』、『ビ〜ン、ビビビ〜ン、ドガシャーン』・・・か、悲しい。明日もこんな天候なのだろう、そろそろ現実を見つめなければ。ビール無くなっちゃったし。
渋々マシンの準備を始める。と言っても4サイクルマシン、ガソリンを入れたらオシマイだ。
キャブはVM26、MJ180/SJ17.5の仕様は濃い印象、この天候だ、気圧も低いだろうし・・・165/17.5で様子見。(男爵の気圧計は未開封のカップ麺である)
午後3時、走行受付に行くと1日料金の5千円を徴収される。うへぇ〜
関西らしく『兄ちゃんそらナンボなんでも高いわ、あと1時間しか走れんのやし、この雪やで!?』と言ってみたかったが他の誰も言わないので小声で言ってみた。
申し訳なさそうなオバチャンと、同情するが規則やし・・と言いたげな表情のオヤジが居た。んが、パドック内の宿泊と深夜の出入り自由との事。それはありがたい。
今晩はインチキクルーの『いまにしぇん』を三田駅まで迎えに行かねばならないが。確保済みのピットはそのままでOK、連日のピット争奪戦は免れた。

雪の降る中コースイン。冷え切ったタイヤとスリッピーな路面。およその目安で合わせてきたファイナルの具合を探る。
高回転は良く回っている、ファイナルはショート目だったか。開け始めのツキは・・・こんなものか?
一通り試してピットイン、SJを15.0に変更して再チェック。うん、さっきより扱い易い印象・・・が上が回り過ぎか?
プラグの焼けを見る。うーーーーん。どうなん?若干白い気もするが・・・MJ170に変更して再チェック。
んー開け始めが少し重たくなったか。しかし上は良い感じ。プラグも良い色になってきた。あとはエアスクリューで合わせればいいかな。

と、セッティングらしき事をしているが、自分好みにしてるだけでエンジン的にはどうなのだろう?
メカ的に過酷なセットになっていないのか、真価を発揮できてるのか・・・当りのセットとはどんな状態なのだろう。
ま、とりあえず足回りとキャブの基本セッティングはコレでいいだろう。明日の天候とコース状況が変わっても対応できる。
サトルもNSRで足回りを中心に仕様の確認をしていたようだ。好き好んで雨の練習などしないが・・・ましてや雪、慣れないコース。しかたあるまい。

冷えた体は温泉で温めるに限る。
お世辞にも立派とは言えない温泉宿に向かい、出るのは熱湯か冷水と言うカラクリ蛇口に四苦八苦。
それと同様に熱い内風呂とぬるま湯の露天風呂。が、そこから見えるダイナミックな川とそびえる渓谷は見事であった。
身体が温まったらサトルと同じクラスに出場するカドチンと北川と共に三田市へ移動。駅前の居酒屋でいまにしぇんの到着を待つ。
兵庫らしい食材ってのはナンだろう?たらふく喰ってたらふく飲む。早く来い来いいまにしぇん。キサマが来ないと誰が運転するんだよ。。。
やっとこさ現れたいまにしぇん、たこ焼きと大量の缶ビールを土産に再びサーキットへ。そしてまた雪・・・


3/8〜まるち杯西日本大会-猪名川

天候は!?・・・相変わらずだ。日が差したと思ったら5分後には雪雲に覆われて吹雪いてたりする。風もかなり強い。
寒さに震えながら受け付けを済ませる。お〜スクーターだけでも3クラスある。さすが関西と言った感じ。
12インチはSPよりもノーマルクラスの方が盛り上がってるのも関西ならではか。これまた尋常じゃないくらい速いから驚き。
さて、SPのフレッシュマンには見慣れた3名の名前・・・って言うか、3人の名前しかありませんが!?
どうやらフレッシュマンクラスは広島から遠征してきたカドチン、北川、サトルの3台のみ・・・全然小手調べにならんわ!!
心配になって4MINIのクラスをば・・・ふぅ、8台居ましたよ。大御所のM本レーシングも健在だ。よ〜し燃えてきた!(寒いけど)

受付を済ませてマシンに取り付ける計測器を貰う。ってコレ弘楽園と同じ型じゃんね、新鮮味がないなぁ
昨日よりも気温は若干高めか、10分少々の練習走行で他のマシンの動向も見ながらコンディションを探る。路面はかなりスリッピーだ。
走行後に足回りとキャブセットを修正。次は予選だな・・・

予選〜
練習走行からしてチームカラーが黄色なM本レーシングの好調さがうかがえた。速いチームは黄色・・・これは何かの法則か?!
8台が一斉にコースイン。やや後方から全体のペースを見てみよう・・・っと!いきなりのペアピンで転倒車両多数。
落ち着いて回避し事無きを得る。んが、先頭を行く黄色いマシンとの間には誰も居なくなってしまった。・・・よし、アレに引っ付いてみるか?
ゆっくりと立ち上がったヘアピン。マシンを立ててアクセルを開ける。
やや左に曲がるコースにあわせてマシンの重心を・・・ん?んん??回転数と共に力強く盛り上がるトルクはいとも簡単にリアをスライドさせた・・・
一瞬の出来事・・・すでにマシンとライダーはコースを滑走中、被害は最小限に!!との願いでステアリングは意地でも離さない。

・・・が、左のステップとクラッチレバーのホルダーは御臨終〜・・・や、やばい!
グラベルにマシンを移動しライダー・マシン共に沈黙。雪に降られながら復活&起死回生への道を模索。
いやしかし、僅かにマシンを左に傾けたとは言えあーも簡単にスライドしてしまうとは・・・恐るべし4stシングルパワー。
こんなの初めてじゃ〜わっはっは!(・・・あぁ叱られちゃう)

グラベルで過ごした予選が終わってピットへ帰還。なにかあった時の為にと積んできたNSR@男爵号からクラッチレバー周りは修復。
さて問題はステップだ。タミモン号はモンキーR、ステップ&シフト類の互換はない。
ひん曲がったシフトペダルやステッププレートは力任せに修復。あとは根元から折れてしまったステップバーだな。
と、主催者側から緊急ミーティングのお知らせ。どうやらこのコンディションで意気消沈なライダー多数とか。中止しろとでもゴネてるのだろう。
んなもん知ったことか!主催者は開催するって言ってるんだ。出たくないヤツは出なきゃ良い、ソレだけの事じゃないか。
『監督命令で・・・』なんて話もあったな。うっ!忘れてた!こっちも監督に報告せねば・・・ドキドキ。

・・・叱られちゃった。えへ。
『マシンも出来たばっかり、コンディションも悪いしコースも初めてなんだから今回は様子見でいい。他のマシンのポテンシャルを探っておけ・・・アホッ!』との指令だ。
報告はしたし指令も受けた。決勝に向けての勇気と闘志が湧いてきた。んが、問題はステップだ・・・
折れたステップは拾ってきた。よく見てみると貫通式のボルトが折れているようだ。換えのボルトはないしロック剤で固めたボルトは取れそうもない。
ドリルを準備しサトルが懸命に貫通させようとしている・・・その熱心さは・・・ぶっといドリルをボルトの穴にグイグイと押し当てる。あ。。あふぅ、男らしいぞサトル!!
雪が舞う中、額に汗して貫通の儀式が終わる。いまだ萎まないドリル片手にサトルが自慢げに微笑む。男だね!(なにが?)
貫通した穴へ長いボルトを差込みダブルナットでプレートへ固定。
ぱっと見不具合はないが。チェンジペダルの動きは渋い。シングルの振動に応急処置のステップも何時まで持つのか・・・落っこちたらオシマイ。

決勝〜
天候が回復したと思えば雪が一気にコースを濡らす。相変わらずの天候である。
予選1周もできてないから不安だったが、最後尾のグリッドに着かせてくれるようだ。ヨカッタ。
まるち杯ではタイヤウォーマーの使用は禁止されている。何故だ?ウォーマーが高価で使用の有無でハンデになるからだろうか。
コースイン前にリアタイヤをホイルスピンさせ温める光景を目にする。んー勿体無い気もするがセンターだけ温めて・・ソレでいいのか?
と思ったら、マシンを傾けホイルスピン!!サイドまで温めている、すさまじい努力だ。いやーもー完璧!!なんて思ったがいまにしぇんの一言。

『フロントは?』

ごもっとも。リアタイヤだけ温めてもなぁ・・・バランス悪いね。
さて、冷え冷えのタイヤでコースイン。ぐるりと回って・・・グリッドを通過してもう1周。なるほど、ウォーマーがナシな分ウオーミングアップが長めのようだ。
とは言えソレだけで十分な訳もなく、序盤は細心の注意が必要だろう。8番グリッドにマシンを止めシグナルを凝視・・・(そう言えばスタート練習なんてした事ないぞ?)

グリーン!

身体は瞬時に反応するも、このトルクを容赦なく使い切る訳にもいかない。やや加減しながらアウト側から1コーナーを目指す。
それでもスタートは上々、中盤まで浮上してアウトから被せていく。と!イン側のマシンが1台スリップダウ〜ン。
ソレを想定しつつややイン側と距離を開けていたので無事やり過ごす事ができた。立ち上がって2コーナーのヘアピンまで全速!!も束の間。ドキドキのブレーキング。
ぐるりと回って問題の個所!ココだけはやんわりと加速して第2ヘアピン。ふぅ〜とりあえず予選を超えたぞ(笑)
先頭のマシンが逃げ気味だが後続は団子、焦りは禁物だ・・・まだ様子見。

2〜3周するにつれそろそろペースアップしたいところ。んが、ペースを上げたマシンからことごとくスリップダウン!!
それでも徐々にペースを上げていくが・・・どうにもシフトペダルが思うように動かない。くぅう〜〜レブしまくってるよ〜(恐)
周りではペースを上げては転倒の繰り返し。そのせいで順位的には2〜3番手。しかたない最後までこのペースで行くか。
滑る路面に注意しながら他のマシンのポテンシャルを観察・・・アップハンの10インチ勢は小気味良いコーナリングで脱出速度が明らかに速い。
12インチ勢も歯切れの良い排気音、タミモン号よりももう一段階甲高いか。キャブか、マフラーか?それとも排気量が違うのか。
うーんドライコンディションで対戦したかった・・・我慢の走行で3位チェッカーを受ける。

上位のマシンは車両保管だ。ここぞとばかりに上位マシンを観察しよう!
・・・・キャブはなんだ?、フレームは?ヘッドは・・うーむむむ。と見ていると声を掛けられた。

タミモン号を見ながら男は言う『それはレギュラーヘッドでしょ?』
男爵 『そうなんですかね?知らないんですよ』

いや、ホントに知らないのだ。って言うか知らないもんだから上位のマシンを見たって何がなんだか・・・(意味ねー!)
とりあえずカッコ良くて高そうだったって事と黄色いチームはガムテも黄色ってな拘りがある事が解明された。
よし、これだけ調べれば十分だろう。

この先8月の全国大会までテストは続く・・・次は耐久テスト!?目指せ全国制覇!!

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