93RGV250γの思い出


骨折ガンマ


ZXRの車検が近づく、キャッツアイに乗り上げた拍子にFホイルのリムを曲げクラッチも滑りぎみ・・・
峠には2ストマシンが集まり、4スト400で一緒に走っても自分が速いのか遅いのかイマイチ分らない。
車検を受け乗り続けるよりも、軽量の2スト250に乗り換え峠の再デビューを決意する。

HOHにZXRを持ち込み、2ストマシンを物色する。
当然、下取りの値など付かないZXR・・・今思えばあのままスクラップにするのは惜しかったような・・
NSR,TZR,RGVガンマと、選択肢は3台。
と、目に止まったのは93年式のガンマ、走行も少なくメチャ奇麗だ。お値頃だし〜
馬力規制で40馬力仕様であったが、気にする程の事ではないだろう・・・と思ってた。
同じ日、友人はHOHで94NSRを購入する。こちらも40馬力だ。

さて納車だ、友人と一緒にバイクを取りに行く。
両車ともフルノーマル、ただNSRはロスマンズのSPで乾式のクラッチがスパルタンな雰囲気を漂わせる。
それぞれのバイクに跨り、HOHを後にする。
国道を走りながらガンマの様子を伺う・・・
低回転が思ったよりも重い、高回転をキープすれば気にならないが・・・期待したほどの爆発力は無い。
あぁ〜コレが規制の影響なのかな・・・

地元に帰り友人の94NSRも試乗してみる・・・
シャリシャリシャリシャリリリ〜パーーーン、ビヤーーーン!!!
なんじゃ〜!?すんげー軽い回転と吹けあがり!
どうした事か?嘘だ・・これでも40馬力なのか??
なぜガンマとこうも違うのだ・・・・スズキ車に乗って2度目の後悔だった。

ショックのあまり、方向性が変わってしまったのだろうか?
すぐさまガンマにはシングルシートと耐久アッパーが装着された。
ステダンも付けてみた。
ふふ〜ん、雰囲気だけは速くなったぜ!(勘違い)

地元の峠連中にはガンマを購入した事はナイショにしてある。
突然行って驚かしてみるつもりだ。
速くガンマに慣れとこうと思い、野呂山で練習してみた・・・
はやり軽量な2スト、随分楽に旋回出来るもんだ。
結構楽に乗換えは完了だな。
来週辺り地元でガンマの走りを披露してやろう、ウシシ・・・・

休みの朝、皮パンとブーツを履き颯爽と家を出た。
天候もよく気分はノリノリ、開けた道を勢いよく走る・・・がっ!?
前方の対向車に不信車両発見!!
細い路地に右折しようとしているのか?センターライン脇で停止している・・
当然の如く通過しようとしたが、スルスルとその車は動き出した・・うぎゃ〜!無茶や〜〜!!
完全に前方を塞がれ、右折した対向車の後続車両のオヤジも驚きの表情を浮かべている!
コノ状況を把握していないのは、目の前に居る意味不明の軽自動車だけだろう・・・
必死にブレーキをかけるが、残された距離では無理だと容易に想像出来る(汗)
覚悟を決め、リアを横に流しながら正面からの衝突を避け、思いっきりショルダータックルを軽自動車に見舞う。
強い衝撃を感じ、道路に落ちた・・・・

何てこったな状況に呆れつつ、メチャ悔しかったので道路に横たわったまま死んだフリをする事にした。
軽自動車からオンナの人が慌てて降りてきて錯乱している・・・

女性:『救急車呼んでぇ〜〜!!』

ちょっとやり過ぎたかな(汗)
大丈夫ですよと言いつつ、ヘルメットを取る。
とりあえず身体に異常がないか、確認してみた・・・
う〜ん、大丈夫みたいだな・・・体当たりした片腕を回しつつ・・グジャ!?
ん?なんか違和感があった・・・(汗)
か、肩がオカシイ!?大丈夫じゃないようだ・・急に落ち込むワシ。
ガンマも無残な姿で転がっていた。

病院に搬送されレントゲンを撮る。
医者:『鎖骨が折れてますねっ♪』
あーーー急に目眩がしてきた、ちょっとヘタレ込む・・・
医者は石膏で固めると言うが、そんなことをされては仕事にならない。
なんとかゴネて、ベルトで固定する方式にしてもらった。

ガンマは皆に披露する前に廃車となってしまった・・トホホ〜
残ったのは、奇麗な外装一式。
ゴメンよガンマ!今度店で見かける事があっても絶対買わないから・・・
慰謝料いっぱい貰ってNSRかTZRを買おう!だってそっちの方が速そうじゃん!?

その後、HOHでニコイチとなり復活するが誓い通り他人のフリをしてみた・・
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